空の上のクイズ大会 (2008/9/21)

 名古屋市中区の会社員・土谷隆弘さん(40)が、何年か前の五月の大型連休にハワイへ出掛けた時の話だそうだ。機内食のトレーが片付けられたころ、男性の声でアナウンスが入った。「皆さんこんにちは。客室乗務員の○○です。お食事はいかがでしたのでしょうか。さて、今日はこどもの日。初めて飛行機に乗られるお子さんもいらっしゃるかと思います。そこで、少しでも飛行機のことを知っていただくためにクイズを出します」

 機内はざわざわした。「この飛行機はたくさんの燃料を積んでいます。では、いったいどこに積んでいるでしょうか」。再び、ざわざわ。「実は、なんと両側の翼に積んでいるのです。安定して飛行するためにバランスを取っているのです」

 「ではもう一問。今乗っているこの飛行機を買うと、なんぼするでしょうか」。あちこちで口々に金額を言うのが聞こえた。「正解は、もちろんジャンボ!」。まじめに考えていた人たちから、ため息が漏れた。ただの駄じゃれだったのだ。機内は拍手と笑いに包まれた。さらに「今の拍手に応えて、お子さんたちをコックピットにご案内します」と。

 「わあー」という子どもたちの歓声が聞こえた。土谷さんは、こんなアナウンスは初めてで驚くとともに、お客さまを喜ばせるサービスに感動したという。