使ってくれる人を探しています (2011/10/30)

 この秋、半田市の鈴木雄斗君(11)が通う宮池小学校の運動会では、「輝け!たいやモンド!」なる変わった名前の競技が行われた。でも、ルールは簡単。グラウンドの真ん中に山のように積み上げられた40個の廃タイヤを、5年生4クラスが赤白2組に分かれて取り合うのだ。ピストルの音が合図で一斉に飛び出す。金色のタイヤは5点。銀は3点、白は1点。ポイントが高く数少ない金や銀色のタイヤは、下のほうに埋もれている。それを競って掘り出そうとする。タイヤの山の上によじ登るなどして大いに盛り上がった。

 タイヤは自分たちで用意した。半田球場の裏の森で不法投棄されているたくさんのタイヤを見つけ、先生に付き添ってもらい拾ってきた。通学の途中で道端に落ちているタイヤを拾ってきた友達もいた。学校の周りだけでも25個ものタイヤが捨てられていたことに驚くとともに悲しくなった。拾ったタイヤはきれいに洗って雑巾で拭いた。全体を白いペンキで塗り、その上からハートや○、△のデザインを描いた。

 運動会が終わると、そのタイヤをどうしたらいいのかという問題が出てきた。処理業者に引き取ってもらうにはお金がかかることを知った。何より、愛着のあるタイヤを捨てたくない。調べてみると、プランターや遊具に転用したり、テーブルの脚代わりに使うという活用方法があることがわかった。雄斗君から読者のみなさんへお願いがあるという。「僕たちが作ったタイヤを使ってくれる人を探しています」。手を上げてくださる方は宮池小・伊藤先生=電0569(22)8777=へ。