54「八風吹不動・・・八風吹けども動ぜず」仏教の禅の言葉

 人の心は、八つの風によって揺れ動く。何があっても動かぬように生きるべし、という教えです。ひろさちや著「『いいかげん』のすすめ(PHP研究所)によれば、八の風とは、利・衰・毀・誉・称・譏・苦・楽のこと。利は得をすること。衰は損をすること。毀は蔭でそしり、誉は蔭で誉める。称は目の前で誉め、譏は目の前でそしることだといいます。そのうち、毀・誉・称・譏は世間の風評のこと。「なるほど」と膝を叩きました。人に誉められたとき、一番自分を失いやすいからです。ましてや、そしられたら胃が痛くなる。そう考えると、身の回りは毎日暴風雨の洪水波浪警報です。八風吹けども動ぜず。そんな人間になりたいものです。