31「生きる力とは、成功を続ける力ではなく、失敗や困難を乗り越える力だと考えます」松井秀喜著「不動心」新潮選書

 ご存じのように、2006年5月、ニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜選手は左手首を骨折するという大怪我をしました。まだ手首は完全な状態ではない。不安な気持ちを抱えつつ、その困難を前にしての言葉です。

 学校では、「上手くゆかなかったとき」の対処の方法を教えてくれません。会社でも同じでしょう。でも、大切なのは、失敗や困難に出会ったときの生き方ではないでしょうか。松井選手は、著書の中でこう続けています。「どんな技術やパワーよりも、逆境に強い力を持った選手になりたいと願っています」