メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」第26回(その10)志賀内人脈塾「一つの出逢いが人生を変える」~「特殊な能力がないのに、どうしたら人の心を掴めるか」
☆今の私があるのは、友人・知人・両親・親戚・先輩・同僚・心の師など大勢の人たちの「おかげ」です。いただいたたくさんの「御恩」を次の人へと
「送る」ために、新作や約3.000本のアーカイブスから厳選してお届けします。
名付けて「志賀内泰弘の恩送り通信」です。
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「人の心を掴むには、「非」常識であるべし」
志賀内泰弘
何も特殊な能力がない。
それでも、「人脈」を作りたい。
それはなかなか難しいことです。
20代、30代の頃、私はまさしくこの問題に悩んでいました。
どこにでもいる、ごくごく普通のサラリーマン。
参加する異業種交流会で出逢うのは、経営者や一流企業の管理職。
名刺交換をするたび、コンプレックスに苛まれていました。
それでも、自分のことに興味を持って欲しい。
仲良くなりたい。
どうしたら付き合ってもらえるのだろうか。
そこで、まずはハガキを書くことから始めました。
出逢った翌日に「この出逢いに感謝します。
何かお役に立てることがありましたら、お声掛けください」という趣旨のことを書いて投函しました。
当時でも、なかなか手紙やハガキを書く人は少なかったので、心を引く存在にはなりました。
一枚のハガキを送ったことで、大会社の社長さんから「遊びに来ない?」と誘われたこともあります。
でも、デキる経営者や管理職は、私よりも筆まめで達筆でした。
どうしたら、もっと初対面の人の心を掴むことができるかと思案しました。
講演会などで、よく大物講師と名刺交換をさせていただきました。
でも、大勢の参加者と名刺を交わされます。
よほどのことがないと、覚えていてもらえません。
ハガキや手紙くらいでは物足りない。
そこで、電報を打ちました。
「○○の会でお目にかかりました志賀内でございます。
お話を拝聴でき、光栄です。
天にも昇る心地です。
このご縁に心より感謝して」
「追伸 ぜひ近く、お目にかかりたく」
ただそれだけ。
ちょっと値の張る押し花電報にしました。
あるベンチャー企業のトップには、当時八千円だった漆塗り電報を送ったことがあります。
ただ名刺を交わしただけの人から、電報を送られたことなど誰もないに違いない。
いわば「非」常識です。でも、「普通」のことをしていては、人の心は掴めません。
特殊な能力がないからと臆していても始まらない。
まずは、デキる人たちと知り合いになる。
そのために、世間の常識を破る。
これは、猛烈に効果がありました。
何人もの経営者から、
「会社を訪ねてください」
と言われたり、「お茶しましょう」と言われました。
中には、電話をいただいて開口一番、
「あんた何者だね」
と訊かれたこともあります。
つまり、社会的に成功することは、「どこかに面白い人はいないか」といつもアンテナを張っている。
そのアンテナに掴まるような行動をすれば、特別な能力がなくてもお付き合いさせてもらえる。
いや、そうではない。
電報という、「非」常識な行動を起こせることそのものが、私自身は認識していませんでしたが、「特殊な能力」だと思われていたのかもしれません。
よく言われました。
「君は変だね」
「面白い奴だなぁ」
そんな悶々とした暮らしをするうち、いつしか私も講演に招かれるようになりました。
今から、15年くらい前の出来事です。
ある企業団体で講演をさせていただいた後、立食パーティで50名くらいの人と名刺交換をさせていただきました。
その講演の最後にこんな話をしました。
「この後、名刺交換をさせていただいた方には、必ずハガキを書かせていただきます」
なので、翌日は50枚もハガキを書かなくてはならず、たいへんでした。
腱鞘炎で痛む指を労わりつつ、ようやく書き終えて、ポストへ投函に行きました。
帰宅して、郵便受けを見ると、ハガキが届いていました。
「え?!」
どういうことでしょう。そこには、切手も消印もありません。
差出人は、夕べのパーティで名刺交換をした人でした。
ついさっき、その人宛てにハガキを書いたばかりなので名前を記憶しています。
玄関先で、立ったまま読みました。
「昨日はご講演いただきありがとうございました。
お聞きしましたように、家に帰ると私もすぐに志賀内さんへのハガキを書きました。
そして、ポストへ出しに行こうとして、考え直しました。
きっと、志賀内さんが名刺交換された多くの人は、メールを送るに違いない。
また、ハガキを書く人も少なからずいるとは思います。
ということは、せっかく私がこのハガキを書いても、大勢の人たちのメールとハガキに埋もれてしまい、私のことなど心に残らないのではないかと考えました。
どうしたら、私のことを思い出していただけるだろうか。
どうしたら、志賀内さんの記憶に残る人間になれるだろうか。
ちょうど、今日は、志賀内さんの家の方向に仕事がありましたので、郵便受けに直接、ハガキを入れさせていただきました。
どうかこれからも、様々のことをご教授いただけましたら幸いです」
感激しました。
参りました。
私が、ポストへハガキを出しに行っている間、その人は家にやって来たのです。
そして、郵便受けに、ハガキを入れてくれた。
がっしりと心を掴まれました。
こういう人と、友達になりたいと思いました。
どんな人生を歩んで来られたのか、そして、どんな夢があるのか聴きたくなりました。
そうなのです。
魅力的な人物に思えたのです。
それは、非「常識」な行動だったからです。
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