メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」第72回「こんなスゴイ友達を紹介します!~「カレーライスのココイチ創業者・宗次德二さんへのインタビュー」(後編)~

メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」第72回「こんなスゴイ友達を紹介します!
~「カレーライスのココイチ創業者・宗次德二さんへのインタビュー」(後編)~

 ☆今の私があるのは、友人・知人・両親・親戚・先輩・同僚・心の師など大勢の人たちの「おかげ」です。
いただいたたくさんの「御恩」を次の人へと「送る」ために、新作や約3.000本のアーカイブスから厳選してお届けします。
名付けて「志賀内泰弘の恩送り通信」です。

 35年来の「心の師」であるカレーライスのココイチ創業者・宗次德二さんからの教えを紹介させていただきます。
少しばかり前になりますが、2015年に宗次さんにインタビューしたものを紙媒体掲載のためにまとめたものです。
かなり長いので、前中後編、3週に分けてお届けします。
今日はその後編です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
カレーハウスCoCo壱番屋 創業者 宗次德二さんに聞く
「なぜ、『そうじ』や『寄付』をすると、人生が上手くゆくのか?」(後編)
   
インタビュアー 志賀内泰弘

 前編、中編では、宗次さんに、「そうじ」と「寄附」について伺いました。
私は、自称「弟子」なので、とにかく35年にわたって真似をして来ました。
とはいっても、宗次さんから見ると、赤子のようにものでしょう。

そこで、「そうじ」と「寄附」についてストレートな質問をぶつけてみました。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆やろうと思えば、誰でもできる

――できない人たちに、アドバスをいただけませんか?
なかなか世の中には、1歩が踏み出せない人、気の弱い人、ものごとが続かない人がいるのです。
宗次「まず、何事も目標に向かって、一歩一歩の積み重ねが大切です。
音楽家やスポーツ選手が毎日、練習するのと同じで、『そうじ』も『寄付』も『早起き』も、やろうと思えば、誰でもできます。
誰でもできるのに、やらないだけ。
例えば、私が『一緒にそうじをしよう!』と言っても、ほとんどの人が来ません。
講演会で、『朝7時からやってるので、いつでもお越しください』と言うと、ごく稀に来る人がいます。
でも、1回か2回で姿が見えなくなります。だからもう最近では、『一緒にやろう!』とは言いません」

――宗次ホールのスタッフの方たちも一緒に「そうじ」されているのですか?
宗次「毎日ではありませんが、週一とか月一とかで参加する人がいます。
そうそう、365日皆勤賞で毎朝一緒にやっている人がいるんです。
一人で『そうじ』しても淋しくはありませんが、やっぱり仲間と一緒だとやる気も楽しさも倍増しますね」

◆物事のはじまりは、すべて小さい
――どんなことでも、効果がでるには時間がかかりますね。
宗次「『そうじ』『早起き』は、すぐに効果はでません。
年数がかかるのです。続けることで、『ああ、やっていて良かった』『あの時、辛かったけど続けていて良かった』とわかるのです。
ただ単に、楽しいだけの毎日を送っている人は成長しません。
どんな小さなことでも、自分に課題を課して生きるべきでしょう。
「物事のはじまりは、すべて小さい」のです。
理屈じゃなく、まずは始めることです!
ココイチの本社の周りに置いていた花のプランターだって、最初は20個でした。
それがいつの間にか1.500個になって、みんなに喜んでもらえるようになりましたからね」

――経営者の方に代わって質問させて下さい。
『そうじ』や『寄付』をすることは、経営にも繋がってくるのでしょうか?
宗次「『経営』というのは、『自分の会社だけが良ければいい』という考え方ではやっていけません。
もっとも、食品偽装などは論外ですが・・・。
お客様だけでなく、日頃からお世話になっているお取引先や地域の方たちのために尽くすこと。
社会に対する『感謝の気持ち』が経営には必須条件なのです。
それが、『そうじ』や『寄付』で養われるのです。
それも、長く続けるうちに知らぬ間に」

◆困った人を放っておけない

――NPО「イエロー・エイジェル」について教えてください。
宗次「『イエロー・エイジェル』って、どういう由来で名付けたか知ってますか?」

――え?ココイチのコーポレートカラーの黄色(イエロー)と、ベンチャー企業などに資金援助する投資家(エンジェル)の意味じゃないんですか?
宗次「いえいえ、実は、『いろいろ援助しよう』・・・「いえろうえんじぇる」という駄洒落から来ているんです」

――(ここで、笑っていいのかわからない。どこまで本気なのやら)
宗次「おかげさまで、ココイチが上場したので、持ち株を売却したお金を元に立ち上げました。
夢と目標を持って一つの事に打ち込んでいるいろいろな方々への支援をしています。
特に芸術家やスポーツ選手及び福祉施設への助成や支援、早起き、掃除の実践運動、福祉慈善活動の啓蒙等々と多岐にわたります」

――具体的には、どういう人や団体がありますか?
宗次「本当に、いろいろです。
例えば、小・中学校、高校等へ楽器を寄贈しています。
吹奏楽部で活動をしようとしても、楽器って高価なんですね。
だから学校の予算ではなかなか買えないのです。
バレエ団が文化交流で海外公演を行う際に支援したり、スポーツだと少年野球の「イチロー杯」やジュニアゴルフ選手権に寄付をしています。
夢を抱いている子どもたちが、お金がないためにその夢がかなわないというのは気の毒です。
その夢の実現に向けて応援しています」

――大学生に奨学金の援助も。
宗次「はい、田舎から都会の大学に出てきたけれど、実家の経済的理由や多額の費用が必要となる学科の学生に対して応援しています。
アルバイトばかりしていては、肝心の勉強ができませんからね。
海外からの留学生もいます。
現在、35名くらいの人たちに奨学金を送っています。
とにかく、困っている一生懸命な人は誰でも放っておけないんです。

◆『そうじ』や『寄付』はお金があるからするのではない

――最後に、これまた聞きにくいことを伺います。
「陰徳」という言葉がありますが、『そうじ』や『寄付』という社会貢献をしていることを、宗次さんは人前でしゃべられますよね。
宗次「はい、私も本当は黙っていたいんです。
例えば、ココイチを創業した当時から、地元の社会福祉協議会に寄付をしてきました。
匿名で、こっそりと。
まだ借金をして、赤字決算だった頃からです。
ずっと内緒にして来ましたが、今は社長も辞したので公開しています。
それは、私一人の力では小さいからです。
もっともっと世の中に『そうじ』や『寄付』を広めて、社会を良くしていきたい。
周りを巻き込みたい。
一緒になって社会を変えたいのです。

――それで、本意ではないけれど『そうじ』や『寄付』について講演会などで喋っているのですね。
宗次「はい、私の夢は、今の『寄付』文化が10倍になって、困っている人たちが幸せに暮らせる世の中になることなんです。
もっともっと、みんなに真似してもらいたいです。」

――けっして、資産の有無や多少ではなく、できる範囲でいいんです。
10円でも100円でもいいんですよ。
宗次「その通りです。まずは始めることです。
一歩を踏み出すことです。
それは、きっと、他のこと・・・仕事や人生にも大きく影響することでしょう」

――何だか元気をいただいた気がします。
「プチ紳士・プチ淑女を探せ!」運動もスタートして10年になりますが、何度もくじけそうになりつつここまで来ました。
宗次さんのスピリッツを見習って頑張ります。今日は、ありがとうございました。

(インタビューを終えて)
長いお付き合いにもかかわらず、存じ上げないことがたくさんありました。
答えにくいと思われる質問にも真摯に答えていただきました。
繰り返しにもなりますが、最後に「そうじ」と「寄付」についての「宗次語録」からいくつか列記させていただき、みなさんにお役に立てたらと願うものです。

一、まずは助けを求めている人に、気づける人でありたい。
二、「寄付」は、金額の多寡よりも行為そのものに価値がある。
三、贅沢をするなら、「寄付」もしよう。
四、弱い立場の人にこそ、やさしくありたい
五、多くの人の苦しみを分かち合おう
六、「寄付」をする人の人生が上手くいかないはずがない
七、「寄付」は余裕がなくてもするもの
八、辛い「そうじ」には喜びが待っている。
九、「拾う」と「捨てる」。この差は大きい。
十、「そうじ」を続ければ、人生が好転する。
十一、「そうじ」は一人からでも始めよう。
十二、「そうじ」は打算や損得では続かない。
十三、「そうじ」はニコ・キビ・ハキでしよう。
十四、「そうじ」も「寄付」もやろうと思えば誰でもできる。
十五、物事のはじまりは、すべて小さい
十六、お金は「儲け方」より「使い方」の方が難しい
十七、「行動」すると「心」が変る

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

〇お願いごと
もし波長が合いましたら、当メルマガをお仲間に勧めていただけたら幸いです。
登録は、ここからできます。
https://shiganaiyasuhiro.com/ 

メルマガのバックナンバーも読めます。

〇志賀内の「ステキな仲間」たちの「心温まるエッセイ」は、志賀内泰弘公式サイト「いい話・いい仲間のプラットフォーム」の、「いい人・いい話のフェス」のコーナーのこちらからお読みいただけます。↓
https://shiganaiyasuhiro.com/

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆志賀内泰弘公式サイト☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「いい話・いい仲間のプラットフォーム」
〇心が疲れたとき、悩んでいるとき、辛くてたまらないとき、
「いい話」駅の乗降場へ、ふらりとお立ち寄りください
https://shiganaiyasuhiro.com/

〇志賀内泰弘がおよそ30年間、取材、体験を元に書き続けて来た
「ちょっといい話」のアーカイブスです。
ここに集まる「いい話」の主人公に共通するキーワード。
それは、ギブアンドギブ! 「利他の心」です。
忙しい毎日をお送りの皆さんに、日々の生活からちょっぴり途中下車して、志賀内とその仲間(賢人・奇人・変人・達人) たちの「ハートフルな感動物語」をお楽しみいただき、心の癒しにお役に立てたら幸いです。

【メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」】アドレス登録解除
https://m1-v2.mgzn.jp/sys/unreg.php?cid=E3031164
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆