メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」第71回「こんなスゴイ友達を紹介します!~「カレーライスのココイチ創業者・宗次德二さんへのインタビュー」(中編)~

メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」
第71回「こんなスゴイ友達を紹介します!
~「カレーライスのココイチ創業者・宗次德二さんへのインタビュー」(中編)~

☆今の私があるのは、友人・知人・両親・親戚・先輩・同僚・心の師など大勢の人たちの「おかげ」です。
いただいたたくさんの「御恩」を次の人へと「送る」ために、新作や約3.000本のアーカイブスから厳選してお届けします。
名付けて「志賀内泰弘の恩送り通信」です。

 35年来の「心の師」であるカレーライスのココイチ創業者・宗次德二さんからの教えを紹介させていただきます。
少しばかり前になりますが、2015年に宗次さんにインタビューしたものを紙媒体掲載のためにまとめたものです。
かなり長いので、前中後編、3週に分けてお届けします。
今日はその中編です。
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カレーハウスCoCo壱番屋 創業者 宗次德二さんに聞く
「なぜ、『そうじ』や『寄付』をすると、人生が上手くゆくのか?」(中編)
   
インタビュアー 志賀内泰弘

宗次さんは、宗次ホールのすぐ近くの広小路通の歩道と中央分離帯413メートルを、365日、「そうじ」をするとともに、花も植えて管理されています。
冬から春にかけてはパンジー。夏から秋はハイビスカス。
その花の苗についての費用から、お話は続きます。

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◆お金は「儲け方」より「使い方」の方が難しい

――ついつい貧乏人は下世話なことを聞きたくなるのですが、花の苗を買うのにもお金がかかりますよね。
宗次「ちょうど今、パンジーを植えたところですが7.200株あります。
夏のハイビスカスは2,200株です。
年間、200万円くらいかかります。
全部ポケットマネーです」

――それはスゴイ!お金持ちは違うなぁ。
宗次「私はクラシックを聴く以外に趣味がありませんからね。
「そうじ」が趣味、街をキレイにするのが趣味だもの。
他の人だったら、映画を観に行ったりするのにお金を使うし、頻繁に海外旅行やゴルフに行ったり、贅沢な装飾品を買ったりする人もいるでしょ。それと同じです」

――同じ趣味だけど、お金の使い道が違うだけということですか?
宗次「そうそう!お金はね、儲けるよりも使い方の方が難しいんですよ。
ぜひ、みなさんにも、人のためにお金を使ってほしいですね。
高い時計をはめたり、高級レストランでディナーを食べたりと贅沢するのもいいけど、人の為にもお金を使って欲しいです」

――またまた卑しい発想ですが、そう言えるのもお金持ちだから・・・。
宗次「それは違います(急に顔色が変わる)。
金額の多寡のことを言っているわけではありません。
一日の終わりに、財布に小銭が残っていたら、10円でも100円でもいいからビンに貯めておく。
それを募金に充てる。
それなら誰でもできるでしょ」

◆後悔するから、そのまま見過ごせない
――たしかにできます。大金持ちでも、ビル・ゲイツみたいに私財を投じてボランティアをする人もいれば、死ぬまで金儲けしか頭にない人もいますよね。
たいへん失礼しました。やる気があれば、お金持ちかどうかなんて関係ありませんね。
ところで、せっかく「募金」の話が出たので、続けて「寄付」についてお尋ねします。
個人でも、いつも寄付をされておられますよね。ホームレスの方に千円札を渡されると聞きましたが?
宗次「コンビニの前でね、あまりキレイとはいえない服を来た人をよく見かけます。
なんだか病気なのか体調も悪そう。そうそう志賀内さんみたいな人(笑)。

――例えがわかりやすいです(苦笑)
宗次「そのコンビニで熱いお茶とオニギリを買ってね、
そっと二千円と一緒に手渡すんです。
出張先の東京でのことが多いかな。
特に有楽町とか。こ
の前もね、八重洲の交番の前でホームレスの女性が座り込んでいました。
どうも足にケガをしているらしくて。
交番のお巡りさんに2万円差し出して『あの人を病院に連れて行ってもらえませんか』って言ったら、『今日、連れて行く予定だから安心して下さい』ってお金を返されてしまいました。
こんな時に、そのまま見過ごして通り過ぎると、あとになって後悔するんです。
一旦通り過ぎてから考え直して、思い切って戻って寄付する。
今まで、100回、200回と数え切れないくらいやってます」
――頭が下がります。 
宗次「(名古屋市中区の)伏見の交差点にいつもいるホームレスさん知ってますか?」
――いいえ・・・。
宗次「ずっとそこに住んでいるみたいなんだけど、あんな屋根のないところに居たら、冬は凍死しちゃいますよね。
一時、2、3ヶ月姿が見えなかったので心配してたんだけど、また現れて。
この冬、寝袋をプレゼントしたんです。
マイナス10度まで防寒できる1万円くらいするやつ。
実際に、寒い時期には何人も亡くなるでしょ。
中には、NPОが仕事の世話をしようとするんだけど、どうしても働けなくてホームレスに戻ってしまう人もいますよね。
だからといって、凍えて死んでもいいということにはなりませんから。
寝袋はこの数年で、20人くらいに持って行きました。
 
◆寄付する人の人生が、上手くいかないはずはない
――「寄付」をすると、何か自分にいいことがあるのでしょうか?
宗次「寄付する時、見返りはまったく考えていません。
また、見返りなんて期待してはいけません。
「ありがとう」とさえ、言われたいとは思いません。
褒めてもらいたいとも思ってません。
ある時、大学に寄付をしたら、叙勲したいと言われました。
表彰や勲章が欲しくて寄付したわけではありません。
役に立って、喜んでもらえたらそれでいい。
だから叙勲は辞退しました。
「寄付」は、生き方というか、人としての姿勢の問題だと思いますよ。
第一、『寄付』する側の立場の方が、『寄付』してもらう立場の人より喜びが大きいでしょ。」

――姿勢ですか?
宗次「『俺さえ良ければいい』というという人は、「寄付」なんてしません。
そういう「エゴ」の強い人は、人生も上手くゆくはずがない。
何か見返り、打算があって「寄付」するのも同じです。
偽善でも駄目ですね。
本当に困った人を見て、身を削ってでも「助けたい」と思う純粋な気持ちがある人の人生が上手くゆくのです。
『みんなのおかげで、今の自分がある』という感謝の気持ちが大切。
「寄付」というのは、その感謝の気持ちの表れなんですね」

――なぜ、宗次さんは、そんなにも自分に厳しく、律することができるのでしょうか?
宗次「別に厳しくしているわけじゃないですよ。
『そうじ』も『寄付』も『早起きすること』も、楽しいからやっているだけです」

次回後編に続く
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