メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」第99回「こんなスゴイ友達を紹介します!~熱血、中野敏治先生 今日も走る!!! 子は宝です~(その4)

メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」
第99回「こんなスゴイ友達を紹介します!
~熱血、中野敏治先生 今日も走る!!! 子は宝です~(その4)

☆今の私があるのは、友人・知人・両親・親戚・先輩・同僚・心の師など大勢の人たちの「おかげ」です。
いただいたたくさんの「御恩」を次の人へと「送る」ために、新作や約3.000本のアーカイブスから厳選してお届けします。
名付けて「志賀内泰弘の恩送り通信」です。
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元・中学校校長の中野敏治さんが手作り新聞「かけはし」が届きます。
 もう20年も拝読しています。
教育の現場で起きた出来事や、子どもたちに対する熱い思いは、まるで
テレビドラマの「金八先生」のようです。
 ヤンチャな子供たちの懐に飛び込んで、ある時は体当たりに、またある時は天使のようにやさしい心で接して、太く深い絆を作られてきました。
 今日は、その中野先生の「ちょっといい話」の第4回です。
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『修学旅行は親思う旅に』
     中野敏治

〇親と教師の丸秘作戦
生徒にとって3年間の中学校生活で思い出に残る行事はたくさんありますが、その中でも特に修学旅行は思い出に残る行事です
この行事を生徒にとってより思い出多いものにしようと、担任としていろいろと考えて取り組んできました。
その一つが「親思う修学旅行」です。
修学旅行前の学級懇談会では、保護者に修学旅行の全般的な説明をします。
その説明が終えた後、次のようなお願いをしました。
「子どもたちに内緒で、お願いがあります。
修学旅行先で子どもたちが家族に手紙を書きます。
その時に、保護者からの手紙をそっと用意しておきたいのです」
と。担任からの急なお願いに多くの保護者はためらい、わが子へ何を書いたらよいのか困っている顔をしていました。
「『修学旅行を楽しんでいますか?』の一言でもいいのです。
『天気はどう?』の一文でもいいのです。
みなさんがわが子へ書いた手紙は、封をして、そっと私に届けてください。
修学旅行先で間違いなくお子様に届けますから」
とお願いをしました。 

〇いざ、修学旅行へ
修学旅行当日の朝、生徒たちは集合場所に集合時間よりとても早く集まりました。
多くの保護者の方もわが子の見送りにと集まってくれました。
私のかばんの中には、生徒の誰ひとり知らない保護者からの宝物が入っています。
生徒たちは修学旅行の楽しさが顔に表れています。
みんな笑顔でいっぱいです。二泊三日の修学旅行の出発です。

添乗をしてくれる方に、
「いくつも添乗をされているとは思いますが、この子達にとっては、一生の思い出になる三日間です。よろしくお願いします」
と伝えました。添乗員さんも、
「もちろんです。素晴らしい旅にしましょう」
と答えてくれました。
新幹線の中でも、そして京都・奈良に着いても子どもたちは元気いっぱいです。
様々な学習を行い、一日目の活動が終わります。

〇子思う親・親思う子
夕食、入浴を終えた生徒たちは、大きな部屋に集まりました。
班ごとに反省を行い、健康観察をし、健康状態を確認しました。
その後、生徒一人ひとりのテーブルに便箋と切手を貼った封筒を配りました。
そして、「家族に旅の便りを」とプログラムを進めました。
ちょっと間をおきました。
生徒たちは何かあったのかと思い、私の顔を見ました。
部屋はシーンとなりました。
「みんな目を瞑って。今日一日を振り返ってみよう。今朝、家族がみんなを見送りしてくれたこと、修学旅行へ向けていろいろと準備をしてくれたこと、クラスのみんなと一緒に修学旅行に行けるようにと今までお金を積み立ててくれたこと、家族の姿一つ一つを思い出してみよう」
と静かに語りかけました。そして話をしながら生徒一人ひとりの席を回り、保護者からの手紙をそっとテーブルに置いていきました。
 「目を開けてごらん」
生徒は目の前にある自分の名前が書かれた封筒を見て驚きました。
そしてその封筒を開けて、中に入っていた手紙を読み始めました。
ある子は嬉しそうに、また、ある子は恥ずかしそうに読み始めました。

部屋はシーンとしています。
どこからとなく、すすり泣く声が聞こえてきます。そのすすり泣く声は徐々にひろがり、部屋のあちらこちらから聞こえてきました。
流れる涙を友達に見られないように、顔を伏せ、返信を書いている子もいます。
男子も女子もみんな目が真っ赤です。
部屋の中は生徒のすすり泣く声と鉛筆を走らせる音だけが響いていました。
手紙を書いている生徒の周りを歩いていると、男子生徒が、

「先生、俺って、小さいころ体が弱かったんだって。手紙に書いてあるよ。それで夜中に俺がよく熱を出して、そのたびに親が寝ないで俺のことを看病してくれていたんだって。今は、こんなに大きくなっているのにね」

と小さな声で、目を赤くしながら話してくれました。
 
私には保護者が何を書き、子どもたちが何を返信しようとしているのかわかりません。
ただ、「子思う親と親思う子」の姿がそこには確かにありました。
 その場に一緒にいた添乗員さんが、私の近くに来て、
「先生、早く手紙を親に届けてあげたいです。今夜、私が郵便局まで行って投函してきます」
と声をかけてくれました。
添乗員さんの目も真っ赤でした。
 遠く離れた地でも、子思う親の気持ち、親思う子の気持ちは変わりません。
時には親に反抗をしてしまう思春期の子ども達。でも、心はしっかりと親とつながっているのです。  
この手紙は子ども達が家に着く前に親の手元に届きました。 
(子は宝です)

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