メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」トピックス№33「100点より60点以上を取り続ける力」
メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」トピックス№33「100点より60点以上を取り続ける力」
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☆今の私があるのは、友人・知人・両親・親戚・先輩・同僚・心の師など大勢の人たちの「おかげ」です。
いただいたたくさんの「御恩」を次の人へと「送る」ために、新作や約3.000本のアーカイブスから厳選してお届けします。
名付けて「志賀内泰弘の恩送り通信」です。
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「新聞や雑誌の連載は毎回100点を取ることより、60点以上を取り続けることの方が遥かに難しい」
新聞や雑誌、webなどにコラムの連載を書いてきました。
一番、長かったものは、地元の名古屋タイムズという夕刊紙(2008年10月31日廃刊)で、8年間でおよそ830回。
次が、中日新聞朝刊の12年間、約500回です。
現在は、毎日新聞(中部版&web版)で連載6年目になります。
それらの一部は、こちらに公開しています。
https://shiganaiyasuhiro.com/
どれも、締め切りがあるので、とても辛い。
でも、何度も読み返しては、ベストな原稿を目指しています。
それでも、長く書いていると、それは「目標」であり「理想」ということがわかってきます。
スランプという訳ではありませんが、体調不良やストレスで、筆が進まないことがあるのです。
そういう時は、どうしようもありません。
100点を目指しているのに、80点、いや70点くらいのものしか書けない。
それなのに、
「このへんでいいや、エイッ!」
と、入稿してしまうこともあります。
その時は、なんとも言えない未消化なモヤモヤした気持ちで心の中がいっぱいになります。
さて、もう20年ほど前のことです。
テレビだったか、ラジオだったかもう記憶がないのですが、こんな話を耳にしたのです。
割烹料理店のカウンターで、漫画家志望の青年がお酒を飲んでいました。
青年は、その店の一見(いちげん)です。
そこへ、新聞に十年以上も4コマ漫画を連載している人気漫画家が入ってきました。彼は、店の常連です。
二人は、はからずも隣同士の席になりました。
青年は板長や他のお客さんに、
「俺の漫画見てよ、自信作なんだ」
と言い、おもむろに自作の4コマ漫画を見せて回りました。
そして、もちろん、隣に座っている漫画家にも見せました。
誰もが声を上げて大笑いしました。
青年は、上機嫌です。
そして言いました。
「今朝の○△新聞の4コマより面白いだろ」
と。
次の瞬間、店内は凍り付いたような空気に包まれました。
その漫画は、青年の隣に座っている漫画家の作品であることを、誰もが知っていたからです。
やがて、青年が帰って行きました。
そのあと、板長が漫画家に、
「不愉快だったでしょう。相済みません」
と謝りました。
漫画家は、「いやいや」と首を横に振りこう言いました。
「あれはホント面白かったよ」
誰もが、「ああ、この人は大人だな」と思いました。しかし、その後、こんな話を続けました。
「でもね、長く連載するというのは、100点を一回取ることよりも、及第点の60点を取り続けることのほうが実は大変なんですよ」
みんなが静かに耳を傾けます。
さらに話を続けました。
「1回でも59点を取っちゃダメなのね。それこそがプロなんですよ」
それを聞いて周りの人は皆、ウンウンと頷きました。
会社員にしろ板前にしろ、誰もが一つの仕事を続けているプロだから、きっとその気持ちがわかったのでしょう。
2025年3月に第10巻で完結した、「京都祇園もも吉庵のあまから帖」シリーズは、月刊「PHP」誌と「PHP増刊号」で6年近く連載をしていて、それが文庫になったものです。
今、読み返すと、
「ああ、この話は、もっとよくなったんじゃないか。ここをこうすれば、100点取れたかも」
と思う話もあります。
でも、連載を「続けられた」から、本になり、そして10巻までも「続いた」のだと思うのであります。
もちろん、いつも100点を目指します。
でも、100点よりも60点。
絶対に59点のものは、世に出さない。
続けることの方が大変であることを、書いているとつくづく感じます。
きっと、その「60点」を下回らない「こだわり」を続けていたおかげで、
新刊「京都一条戻橋 晴子のブックカフェ」を書き上げることができたのだと思っています。
もちろん、100点を目指していますが。
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☆☆☆志賀内泰弘公式サイト☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「いい話・いい仲間のプラットフォーム」
〇心が疲れたとき、悩んでいるとき、辛くてたまらないとき、
「いい話」駅の乗降場へ、ふらりとお立ち寄りください
〇志賀内泰弘がおよそ30年間、取材、体験を元に書き続けて来た
「ちょっといい話」のアーカイブスです。
ここに集まる「いい話」の主人公に共通するキーワード。
それは、ギブアンドギブ! 「利他の心」です。
忙しい毎日をお送りの皆さんに、日々の生活からちょっぴり途中下車して、志賀内とその仲間(賢人・奇人・変人・達人) たちの「ハートフルな感動物語」をお楽しみいただき、心の癒しにお役に立てたら幸いです。
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