窓開けシャッフルクイズ (2008/2/3)

 一宮市千秋南小学校の養護教諭、宮島暢子さんからの便りだ。この季節、風邪の流行が怖い。そのため、教室の窓を開け放って換気するよう児童たちを指導している。学校では換気を推進するため、四年前からユニークな取り組みをしている。名付けて「窓開けシャッフルクイズ」。

 まず保健委員会の児童が相談して、その年のテーマを決める。「先生の好きなスポーツ」とか「子どもの時になりたかった職業」とか。今年は「先生の好きなお笑い芸人」と決まった。

 毎日、保健委員は順番に先生たちにこっそりと聞きに行き、先生の答えたお笑い芸人の名前を組み入れて十三文字のひらがなの言葉を作る。例えば「きとうせんせいこじまよしお(鬼頭先生小島よしお)」「こうちょうせんせいらくたろう(校長先生楽太郎)」という具合に。

 学校は一日に三回、全校児童が校庭に出て遊ぶように指導していて、この時、教室の窓も開け放たれる。開けたというサインに、一年から六年までの十三クラスは、保健委員から朝に渡された、ひらがな一字の大きな紙を窓に張り出す。ひらがな十三文字の言葉は、バラバラにシャッフルされている。

 ここがポイント。全校児童は校庭から窓を見上げて、文字を並べ替えながら言葉を考える。窓が一つでも開いていないと解答ができないので、注意されるクラスも。そしてクラスごとに答えを提出し、翌日のお昼の放送で答えと正解したクラスが発表される。昨年は正解が一番多かったクラスに「窓開けがんばり賞」が授与された。

 楽しみながら健康管理もできるというアイデア。みんなが熱心になり、差がつかないほどの正解率になってしまったことが、うれしい誤算だという。