ボランティアの高校生たち (2008/3/9)
前回の「ほろほろ通信」では、障害者のフライングディスク競技について紹介した。少し旧聞になるが、その「あいち障害者フライングディスク競技大会」が昨年の十一月に県体育館で開催された。六百七人の選手が参加する大規模なものだった。
この大会には三百四十九人ものボランティアが参加した。中でも目立ったのが、高校生たちが学校の部活動単位で駆け付けてくれたことだった。その参加者の生徒からこんな声が届いた。
松蔭高校一年の吉田侑衣さん。「私は障害のある人たちとあまり触れ合ったことがなく、パラリンピックの存在くらいしか知りませんでした。違う社会に住んでいる人たちというようなイメージしか持っていませんでした。でも、競技補助の仕事をする中で、そこには障害の有無など存在しませんでした。みんなで一緒に喜び悲しむ。選手もボランティアの人たちもみんなが一生懸命で真剣だったからです。この大会で出会った人たちと、記憶という糸でつながったと思います。来年も参加したいと思います」
明和高校二年、バスケットボール部の大坂泰生さんは「ボランティアを通じて選手たちが教えてくれました。それは何事も一生懸命やること」。二年で同じ部の小瀬村卓実さんは「障害も一つの個性であることを知りました。障害者も健常者も関係なく幸せに生活できるように協力することの大切さを考える良い経験になりました」と。
ボランティア活動は人を支援するだけでなく、さまざまなことを学び自分を磨くための場でもあるといわれている。全部紹介できないのが惜しいが、ボランティアスタッフとして参加した高校生たちは多くのことを学んだようだ。