戸越峠の清掃に親子で参加 (2012/2/5)

 昨年の2月27日付「ほろほろ通信」で、豊田市藤岡町の「戸越峠クリーン大作戦」のことを紹介した。道沿いの深い谷川には不法投棄された産業廃棄物や家庭のごみがあふれ「廃棄物の巣窟」と呼ばれている。そこを藤岡中学校の生徒と、保護者でつくるボランティアグループ「ぺんぎんむら」が一緒になって清掃活動しているという話だ。

 その記事を読んだ豊橋市の小見門みよ子さん(42)は、校長の梅村先生に「素晴らしい活動ですね」と手紙を書いた。藤岡中は小見門さんの母校。後輩や故郷の人たちが頑張っているのを知り、うれしくなった。「私も参加させてください」という申し出に梅村先生から「ぜひよろしくお願いします」と案内が届いた。

 そして、12月10日。小見門さんは小学6年の娘さんと二人で、清掃イベントに出掛けた。それは想像していたよりも重労働だった。なんと冷蔵庫や便器、タンスまで捨てられている。急斜面の上り下りだけでもひと苦労。何よりショックだったのは、おもちゃのロボットが捨てられていたことだった。わが子に買い与え、一度は大切にされていたものだったはずなのにと思うと心が痛んだ。

 へとへとで立ち上れないほど疲れた。「ぺんぎんむら」の人たちが振る舞ってくれた豚汁、おにぎりなどを食べるとみんな笑顔になった。最後にあいさつされた梅村先生の「中学生の皆さん、ありがとう。自分の時間を人のために使える人になってください」という言葉が心に残った。「次回は、同級生を連れて参加するつもりです」と小見門さんは言う。