カッコイイ小学生(2006/5/12)
先週の「ほろほろ通信」で「カッコイイ旅人」を紹介したところ、今度は「カッコイイ小学生」の話が届いた。春日井市にお住まいの西尾由佳さん(26)からの便りだ。
車の運転中、交差点で左折をしようとしたときのこと。自転車に乗った小学校三、四年生ぐらいの男の子が、横断歩道を渡ろうとしているのが見えた。車を停止させて男の子が渡るのを待つ。ところが、その子も横断歩道の前で止まってしまったというのだ。
「どうしたんだろう。渡らないのかな」と思い男の子の顔を見ると、こちらを向いてニコニコ笑っている。そして、何か手をちょいちょいと動かしているのが見てとれた。「あぁそうか! 先に行ってくださいというサインなんだ」ということに気づいた。なんと、車が自転車に道を譲られてしまったのだった。
もちろん、自転車が優先とわかっているはず。それなのに、なぜその子は「先に行ってよ」と合図したのか。西尾さんはこう思いを巡らしたそうだ。普段、両親の運転する車に乗ったとき、歩行者を渡らせてあげているのを見ているのだろう。きっと、横断歩道のない場所でも。それを見て「カッコイイ!」とひそかに思ったに違いない(あくまで想像)。
何だかうれしくなって車の中でほほ笑んでしまった。その行為を無駄にしてはいけないと思い、あえて譲ってもらうことにしたという。男の子にペコリとお辞儀をして。
その子はきっと「カッコイイ大人」になるんだろうなぁ。あなたの周りにもカッコイイ人はいますか。