「罰金より返金」

鹿児島の池田学園・副理事長・池田真実さんから次のような文章が届きました。
学校の新聞「池田ニュース」に掲載されたものです。
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罰金より返金?                                                          池田学園 副理事長 池田真実

「fine」という単語には「すばらしい」という意味の他に「罰金」という
意味がある。シンガポールは「Fine Country」とよばれているが、
この両方の意味を兼ねているのだろう。この国ではゴミのポイ捨てに対して厳し
い罰則があり、美しい街はこの規律で保たれている。
ところで、バイキング(食べ放題)方式をとっている日本のあるお店では、お客
が食べ残すことがほとんどないそうだ。シンガポールの罰則と同じように、残す
と何らかのペナルティ(罰金)でもあるのだろうと思った。
答えは全く逆で、「食べ残しがなければ一人につき百円ずつキャッシュバック
(返金)される」というものだった。食べ物の無駄もなくなるので近江商人の
経営理念でもある「売り手良し・買い手良し・世間良し」の「三方良し」になる
というわけだ。教育でいうと罰金が「叱る」、返金が「ほめる」にあたるのだろ
う。罰則の前にやることがたくさんありそうだ。

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いやぁ、ドキッとしました。
これは、まさしく、人を動かす方法ですね。
「人を動かす」などというと人聞きが悪いとすると、「人を育てる」方法でしょうか。
叱られると、人は言うことを聞かない。
でも、ちょっと工夫をして、褒めれば勧んで動く。
学校と教育の場だけでなく、会社の中でも活かすことができそうなエピソードです。