続・たくさんの『ありがとう』 (2008/10/12)
先々週、春日井市の高座小学校のみなさんから届いた絵日記を紹介した。七月四日付「ほろほろ通信」で、小・中学生の皆さんに提案した夏休みの宿題「ありがとう探し」への報告だ。今日は、同校六年一組深見惇さんの日記から。
七月二十九日。
お父さんとプールにいきました。「つれてきてくれてありがとう」と言いました。するとお父さんは「何いっとるんだ。めったにそんなこと言わんのに」と言いながら顔を赤くして笑っていました。私は今までお父さんに真剣に「ありがとう」と言ったことがあまりなかったことを後かいしました。今まで言っていたら、こんなに素敵(すてき)な笑顔のお父さんに出会えたのにと思いました。その時私もやっぱり笑顔になっていました。
七月三十一日。
今日は登校日です。帰り道でふと気がつくと私の後ろをずっとついてくる男の子がいました。気になって止まると「お医者さんの辺りでハンカチを落としたよ」と教えてくれました。その子は私に話しかけることができず、ずいぶんはなれたところまでついてきてくれたのでした。うれしいことよりも、心配になりました。一人だったからです。「ありがとう」と言い「どこへ行きたいの」とたずねました。すると「家に帰るんだ。ちょっと回り道になっちゃったけど、こっちから行けるよ」と、私の心配をよみとれるかのように言いました。「一人で行けるかな」ときくと「もちろん、だってもう小学生だもん」と言ったので私も笑顔になれました。その子も笑顔でした。そして手をふって別れました