25「ないものねだりから あるものさがしへ」

 最近、あちこちでこの言葉を聞くようになりました。文化人類学者の辻信一さんが、講演などで提言しておられるテーマです。「無いものを嘆いていても始まらない。ここにあるもので、町おこしをしよう」と、地方に住む人たちがこの言葉をキーワードにして動き始めました。

 ちょっと待てよ。これって、一人の人間にも当てはまるのではないでしょうか。「お金が無い」「才能がない」「身体が弱い」・・・。ほとんどの人が、ないものを数え上げたら切りがありません。でも、「あるもの」を探せばいっぱい見つかります。住む家があって、家族がいて、友達がいて、今日食べるご飯があって、着る物があって・・・・。

 ひょっとしたら、「ないない」と思っていただけで、あなたにも隠された偉大な才能があるかもしれません。それはただ、まだ探していないだけで。