メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」第67回「京都祇園もも吉庵のあまから帖」が第10巻で完結記念~京都の老舗「半兵衛麩」の玉置剛社長さんと対談しました!
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第67回「京都祇園もも吉庵のあまから帖」が第10巻で完結記念~京都の老舗「半兵衛麩」の玉置剛社長さんと対談しました!
☆今の私があるのは、友人・知人・両親・親戚・先輩・同僚・心の師など大勢の人たちの「おかげ」です。いただいたたくさんの「御恩」を次の人へと「送る」ために、新作や約3.000本のアーカイブスから厳選してお届けします。
名付けて「志賀内泰弘の恩送り通信」です。
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「京都祇園もも吉庵のあまから帖」が第10巻で完結したことを記念して、版元のPHP研究所さんで、3人の方との対談が実現しました。
3人とも、小説を書く上で、大いに影響を受けた方々です。
その第2弾は、京都の老舗「半兵衛麩」の玉置剛社長さんです。
「京都祇園もも吉庵にあまから帖」シリーズ第8巻のストーリーを編むにあたって、京都の麩の老舗「半兵衛麩」の玉置剛社長に取材をさせていただきました。
それだけではなく、なんと!実名で、小説の中に玉置剛社長さんに登場していただきました。
フィクションの中に、ノンフィクション(実話)が入り込む。
これはかなり珍しい試みだと思います。
その「半兵衛麩」さんには、330余年もの間、繁盛を続けて来られた原点ともいう
べき「家訓」があります。
それが、
「先義後利」
です。
小説の中で、この「先義後利」を、「京都祇園もも吉庵にあまから帖」シリーズ第8巻では、このように紹介させていただきました。
まずは、ほんの「さわり」を少し抜粋します。
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暖簾をくぐると、笑顔で出迎えてくれたのは、玉置剛社長だった。
「ようおこしやす、みなさん。お待ち申し上げておりました」
遥風は緊張して名刺を交わす手が震えた。
もも吉が挨拶も早々に、玉置社長に微笑みを浮かべつつ言う。
「電話で事情はお話しさせていただいた通りです。このお嬢さんに、『半兵衛麸』さんのお仕事や歴史のこと説明してあげておくれやす」
玉置社長は、こくりと頷き、
「外ならぬ、もも吉お母さんの頼みや。かしこまりました」
応接室に通されると、早々に玉置社長は遥風に向かって話し始めた。
(中略)
それは家訓に基づくものやからです。
うちの店の商いは江戸時代の石門心学の開祖・石田梅岩先生の教えを基としております。
その一つが我が社の家訓にもなっている『せんぎこうり』です」
石田梅岩……たしかその名前は大学入試の日本史の模擬テストでも出たことがある。
でも、名前だけで詳しくはわからない。
「え⁉ せんぎこうりって?」
「『義を先にして利を後とする』という意味で『先義後利』と書きます。
義とは正しい道のことです。
商いの正しい道とは、お客様のお役に立てることを考え、お客様に喜んでいただき、そのお礼としてお代を頂戴するということです」
先義後利。
初めて耳にした言葉だった。遥風は率直に尋ねた。
「あの~『正しい道』ってどないなものなんでしょう」
誰でも間違った道など歩きたくないはずだ。
「正しい」と言われても漠然とし過ぎている。
「よくぞ聞いてくれました」
と、社長は瞳を輝かせて、
「先代の半兵衛が、まだ幼かった頃に先々代から聞いた『聞き書き』がありまして。そこにこんな逸話が残っております」
と、話し始めた。
「ある日、先代が父親からおやつに『あられ』をもらって食べていると、『小さいのや割れてる物から先に食べなあかん。
自分が悪いのを食べて、他人に良いのを食べてもらえるようにするんや』と注意されたんやそうです。
人と付き合う上での心構えですね」
玉置社長は、さらに話を続けた。
「実は、この逸話は、自分自身にとっても大きな意味があるんです。
『面白ろないことや嫌なことは先に済ませてしまいなさい。
例えば、夏休みの宿題も、あとであとでとほっておいたら、休みが終わる前に慌てることになる。
先にやっておいたら、宿題気にせんと遊べるやろ』という教えでもあるのです」
遥風は、なるほどと感心した。
とはいっても、それはあくまで子どもに対する躾の話に過ぎないのではないかと思った。
玉置社長は、そんな遥風の心を見透かしてか、さらに話を続けた。
「先代も父親にこう言い返したそうです。
『夏休みはたくさんあるし、休みになったら早よ泳ぎに行きたいやん』と。
その気持ちは、大人の私でもようわかります。
実は、この先代の話には続きがあります。
皆川さんは信用金庫にお勤めやそうやから、ご存じかもしれまへん」
「え⁉ 私も知ってる話ですか……」
玉置社長は、話を続けた。
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さてさて、この続きは、対談の動画をご覧いただけたら幸いです。
創業して10年で90%の会社が倒産すると言われています。
また、企業の寿命は30年という説があります。
そんな中で、330年以上も永続させてきた半兵衛麩さんの家訓のお話。
ぜひ、多くの経営者、そしてマネージャー、すべての働く人たちにお伝えしたいと思います。
無料なので、どんどんお仲間に転送して広めてくださいませ。
この国で働く人たち、誰もが幸せになることを願って。
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