メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」第94回「こんなスゴイ友達を紹介します!「「ココロの授業」で「人として大切な事」を解く~比田井和孝さんと比田井美恵さんご夫婦(第5回)」
メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」第94回「こんなスゴイ友達を紹介します!
「「ココロの授業」で「人として大切な事」を解く~比田井和孝さんと比田井美恵さんご夫婦(第5回)」
☆今の私があるのは、友人・知人・両親・親戚・先輩・同僚・心の師など大勢の人たちの「おかげ」です。いただいたたくさんの「御恩」を次の人へと「送る」ために、新作や約3.000本のアーカイブスから厳選してお届けします。
名付けて「志賀内泰弘の恩送り通信」です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
長野県の上田情報ビジネス専門学校(通称・ウエジョビ)では、副校長の和孝さんが教える「就職対策授業」を、奥さんである校長の美恵さんが録音し、文章化してメールマガジン配信したところ、これが大人気に。
それが、「私が一番受けたいココロの授業」(ごま書房新社)というタイトルで出版化され、なんと大ベストセラー、いやロングセラーになっています。
私が編集長を務めていた月刊紙「プチ紳士からの手紙」に連載していただいたエッセイを、シリーズで紹介します。
今日は、その第5回です。
(なお、原稿は2010年に執筆されたものです)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
比田井和孝・私が一番受けたい「ココロの授業」第5回
「どんな仕事でも人を幸せにできる」(その1)
今年の二月に私は仕事で東京に行きました。山の手線内のある駅でふと思い立ち、初めて靴磨きのおじさんに靴を磨いてもらいました。
私は職業柄、いろんな職業の方がどんな思いで働いているのかにとっても興味があります。
そこで、おじさんに話しかけてみました。
「この場所は長いんですか?」
「親父の代から数えたら、もう六十年になります」
私はビックリしました。
「靴磨き」という職業がこんな風に代々受け継がれていくものだなんて思ってもみなかったからです。
本当に失礼な話なのですが、もしかしたら、不景気で仕事がなくて、仕方なく「靴磨き」をしているのかなぁ…なんて思っていたのです。
おじさんの話はまだ続きます。
「私は学生の頃からですから、三十年くらいですね」
…このおじさんは「靴磨き職人一家」だったのです。
お父さんは靴磨きで家族を養い、子どもを大学までいかせているのです。
しかもそのお父さんの姿を見て、息子さんが靴磨きを継いでいるなんて…。
私は感動して、さらに聞いてみました。
「やっぱり、靴磨きも奥が深いんでしょうね」
「下手な人は油を塗ろうとするんだよ」
「えっ、違うんですか?」
「塗るんじゃないんだよ、染みこませるんだよ。塗るだけだと、一回雨に当たればもうおしまいなんだ。いかに染みこませるかが、腕のみせどころなんだよ」
「何かコツとかあるんですか?」
「言葉では説明できないんだよね。皮の種類、質、状態、湿度なんかで全部違うから…感覚だね。」
「一人前になるのに、何年くらいかかるんですか?」
「十年はかかるね。」
「へぇ~!そんな名人芸だったら、お客さんはまた来てくれますよね。」
「八割は常連さんだね。ほとんどが社長だよ。」
「やっぱり社長さんは違いますね!」
「違うんだよ、社長になって磨いたんじゃないんだよ。靴を磨くような人が、みんな社長になったんだよ。だからお客さんも社長になれるよ(笑)」
「なるほど! いつも靴をピカピカに磨いているような人が社長になれるんですね。そんな人は、いい仕事ができるってことなんですね!」
そんな話をしているうちに、右足の靴磨きが終わりました。
もうピカピカです。
左の靴と全然違います。
次は左足です。
ふと気付くと、磨き終わった私の靴の上に布がかぶせてあります。
おじさんは「せっかく磨いた靴が雨に濡れるといけないから」なんて言うんです。
そのときは小雨が降っていたので、私は傘をさして磨いてもらっていたのですが、このあと、雨の中を歩いていくのですから、どうしたって雨に濡れますよね。
それでも「靴が濡れないように」って布をかぶせてくれたのです。
もう参りました。
この後、私がどれだけ気持ちよく、講演会場に向かったかは、お察しの通りです。
たった十五分ほどのことでしたが、とてもたくさんの事を学ばせて頂きました。
次回、東京行った時も、続きのお話を聴きに「靴磨き」をしてもらおうと思いました。
さて、そんな話をブログに書いたところ、福岡の女子高生からメールが来ました。
彼女は、私が昨年、福岡の高校で講演をさせていただいた時から、私のブログやメルマガを読んでくれていた子です。
今、東京藝大の入試で東京にいますが、この間比田井先生がおっしゃっていた靴磨き屋さんに行ってきました。
この靴は私立の音大に全額免除で合格したご褒美で母に買ってもらったと言うと、「おめでとう。僕も昔はフルートやアルトサックス吹いてクラブで稼いでたよ。今は絵で稼いでいるけどね」とおっしゃっていました。
専門のフルートだけでも大変な私は、とても驚きました。とても多才な方でした。
実は今日、藝大の一次試験発表日で、そのまま見に行くのが怖くて靴を磨いてもらってから行ったのですが、お陰さまで通過していました。
靴磨き屋さんは「入社試験やその発表前に磨いてもらいに来る人はみんな合格した」と言っていたので、少し安心して結果を見に行けました。
私は将来、人を幸せにするフルート奏者になりたくてここまで頑張ってきました。
入試は運や縁があるので何とも言えませんが、自信を持って自分の音楽をしたいです。
このメール、ホントに嬉しかったです!
また「私立の音大に全額免除で合格したご褒美で母に買ってもらった靴」というところがいいですよね。
その大切な靴を磨いてもらったなんて…感動してしました。
彼女なら、絶対に「人を幸せにするフルート奏者」になれると思います。
フルート奏者になることが大事なんじゃなくて、「どんな」フルート奏者になるかが、大事ですものね。
この子は、わかっています。素晴らしいです!
そんな子だから、東京藝大に合格できるわけですよね。2次も合格できるといいですね。
靴磨きのおじさんと福岡の女子高生の2人から、「どんな仕事でも人を幸せにできる。それを決めるのは、その仕事をする人間の『あり方』」…そんなことを教えていただきました。
「どんな仕事でも人を幸せにできる」(その2)
(その1)では、靴磨きのおじさんとの出会いのお話と、そのおじさんに靴を磨いてもらった福岡の女子高生、Oさんの話をしました。
Oさんは「人を幸せにするフルート奏者」になりたくて東京の音楽大学を受験し、一次試験の合格発表を見に行く前に、靴を磨いてもらったのです。おじさんに「合格発表の前に靴を磨きに来た人は、みんな合格したよ」と言われ、安心して見に行った結果は見事合格。
今回は、Oさんのその後の話です。
さて、一次試験の後、しばらくしてOさんからこんなメールがありました。
お陰さまで、二次試験で一番良い演奏ができ、何とか通過できました。
先日、三次試験も無事に終わり、後は明日の最終合格者発表を待つのみです。
本当にここまでこれただけでも嬉しいです。
「結果」は、神様が私にとって一番良いものを決めてくださるので、どんな結果でも受け入れる覚悟です。
明日一時の合格者発表前、十二時頃に、また靴を磨いて頂こうと思っています。
Oさんは二次試験にも合格したんですね。
良かったです。それにしても、「結果は神様が私にとって一番良いものを決めてくださるので、どんな結果でも受け入れる覚悟です」なんて、カッコイイですね。
「神様は自分にとって、最良の結果を用意してくれている」って言うんですよ。
それが例え「合格」でも「不合格」でも。
だから「覚悟は決まっている」って。
彼女はまだ高校三年生ですよ。
普通、なかなか言えないですよね、こんなこと。
しかも、明日は私も東京に出張です。
これは靴磨きに行くしかありません。
もしかしたら、Oさんに会えるかもしれません。
でも、十二時頃といっても、そう簡単には会えないだろう…と思いながら、東京に向かいました。
ドキドキしながら、その場所に行くと、靴磨きのおじさんがいるではありませんか!
間違いありません。先日、靴を磨いてもらったおじさんです!
しかも、磨いてもらっているお客さんは女性です。
「おーっ! 彼女はもしや!」…でも、私は彼女の顔を知りません。
靴磨きが終わって、彼女が立ち上がった瞬間、「もしかして、Oさん?」と聞きました。
ビンゴです! Oさんです! なんというタイミングでしょう。
感動しました。まさかここで会えるとは…。
思わず話が弾みます。
「二次試験、合格おめでとう! これから最終の発表、見に行くんだよね。合格しているといいね!」
「ハイ!でも、最終選考に残った人で、試験官の先生にフルートを教わっていないのは私だけなんです。
他の受験生はみんな試験官の先生の教え子なんです。
だから、もしかしたら不利なのかもしれません。
でも、私は、そういうことに関係なく、正々堂々と合格したいんです」
この言葉にまたしびれました。Oさんはどこまで、カッコいいんでしょうか。
その日の夜、Oさんからメールが届きました。
今日はお疲れさまでした。大学は不合格でした。
悔しいけど、やるだけのことはやったので後悔はしていません。
むしろ、すごく幸せな気持ちです。
これまで本当にたくさんの人に支えてもらって、感謝してもしきれません。
将来、この出来事が、「自分にとってプラスになっていた」と断言できるように頑張りたいと思います。
残念な結果ではありましたが、私は、また感動してしまいました。
「むしろ、すごく幸せな気持ちです」って…もう、参りました。
やりきった人の言葉はすごいですね。Oさん、立派です。
きっとこの結果は、Oさんの将来にとっての最良の結果なんだと思います。
きっと、「あの時、あの大学に落ちたから、今の私がいるんだ」って言えるような人生が待っていると思います。
彼女は、学費免除で合格した私立の大学に行くそうです。
でもこの大学も学費免除枠はたった一人なんですって!その一人が彼女なんです。それだけでもスゴイですよね。
翌日、Oさんからこんなメールが届きました
これから今までお世話になった方々に恩返し出来るように東京で頑張ります!
私がコンサートを開いたら招待券を送らせてください♪
最後にOさん、こんなことを言っていました。
「大学に入ってからが、大事なんです。
合格してしまうと、それで安心してダメになってしまう人がたくさんいるんですって。
だから、これからが大事なんです」って。
私は彼女と話をさせていただいて、「人を幸せにするフルート奏者になりたい」という、彼女のまっすぐな意志を感じました。
それは、たとえ試験に不合格になっても絶対にぶれない、強い意志です。
そして、さらに周りの人達に感謝できる心を持つOさん…彼女の「あり方」を見ていて、彼女なら、絶対に立派なフルート奏者になれると確信しました。
何年後かはわかりませんが、「え~っ、あの人が、昔、比田井さんが言っていたOさんなの?」なんていうお話ができると思います。
楽しみにお待ち下さい!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〇お願いごと
もし波長が合いましたら、当メルマガをお仲間に勧めていただけたら幸いです。
登録は、ここからできます。
https://shiganaiyasuhiro.com/
メルマガのバックナンバーも読めます。
〇志賀内の「ステキな仲間」たちの「心温まるエッセイ」は、志賀内泰弘公式サイト「いい話・いい仲間のプラットフォーム」の、「いい人・いい話のフェス」のコーナーのこちらからお読みいただけます。↓
https://shiganaiyasuhiro.com/
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆☆☆志賀内泰弘公式サイト☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「いい話・いい仲間のプラットフォーム」
〇心が疲れたとき、悩んでいるとき、辛くてたまらないとき、
「いい話」駅の乗降場へ、ふらりとお立ち寄りください
https://shiganaiyasuhiro.com/
〇志賀内泰弘がおよそ30年間、取材、体験を元に書き続けて来た
「ちょっといい話」のアーカイブスです。
ここに集まる「いい話」の主人公に共通するキーワード。
それは、ギブアンドギブ! 「利他の心」です。
忙しい毎日をお送りの皆さんに、日々の生活からちょっぴり途中下車して、志賀内とその仲間(賢人・奇人・変人・達人) たちの「ハートフルな感動物語」をお楽しみいただき、心の癒しにお役に立てたら幸いです。
【メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」】アドレス登録解除
https://m1-v2.mgzn.jp/sys/unreg.php?cid=E3031164
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
