メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」トピックス№18 オススメ!新刊発売!!「モスバーガーから学ぶブランドが育つ「ぶれない経営」」その1~夫婦でモスランチの話~

メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」トピックス№18
  オススメ!新刊発売!!
「モスバーガーから学ぶブランドが育つ「ぶれない経営」」その1
~夫婦でモスランチの話~
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☆今の私があるのは、友人・知人・両親・親戚・先輩・同僚・心の師など大勢の人たちの「おかげ」です。いただいたたくさんの「御恩」を次の人へと「送る」ために、新作や約3.000本のアーカイブスから厳選してお届けします。
名付けて「志賀内泰弘の恩送り通信」です。
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当メルマガでは、
元モスフードサービス専務取締役で、現在、office igatta代表として全国の飲食店の発展のために尽くしておられる田村茂さんのお話を、紹介させていただきました。
ここから、バックナンバーの「モスのいい話」が読めます。↓

https://shiganaiyasuhiro.com/mailmagazine/2719/
https://shiganaiyasuhiro.com/mailmagazine/2723/
https://shiganaiyasuhiro.com/mailmagazine/2726/

さて、その田村茂さんの新刊が発売になりました。

「モスバーガーから学ぶブランドが育つ「ぶれない経営」」同友館です。
今日は、その本の中から一つ、エピソードを転載して紹介させていただきます。

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「夫婦のモスランチが、気づいたら二人で食器洗い」

現役時代、直営店を統括していた時のこと。
久しぶりの休みのある日曜日、YTさん(私の妻です)とのランチの場所を埼玉県のモスK店にしました。
私は、モスのお店をあちらこちら訪問しているので、たまには違う店(業態)での食事も良いかな、とも思ったのですが、ふとK店長の顔が浮かび、陣中見舞いを兼ねて訪ねてみることにしました。

店に到着するとまだ昼前ですが、駐車場はほぼ満車、ドライブスルーは幹線道路にまで車列を作っています。
特に土日が混むK店ですが、それにしてもこの日はすごい混みようです。
店内に入るとレジ前にも行列が。
「身内」としては、オーダーが出来る状況ではありません。

当たり前ですが、お客様優先です。
ごった返しの店内にあって、食器返却コーナーのボックスもトレーが重なり、返却するスペースも無くなり、お客様は返却トレーを持ったままどこに置けば良いか、困惑しています。
ゴミ箱もあふれんばかりの状態です。

「これはやばい!」
厨房の中では、店長はじめ、スタッフがてんてこ舞いです。
客席を片付ける余裕すら無く、ひたすら、オーダー提供に取り組んでいます。
この状況で私が役立てることは何?
そう思った瞬間、お客様から「ありがとうございます」とトレーを受け取りバックヤードの倉庫の方に持っていきました
(私服なのでお客様はいぶかしげな表情でした)。

「よっしゃ!」
と気合が入ります。
今私に出来ること発見です。
店長に断りを入れてから、しっかり手洗い・消毒をし、エプロンを着け、キャップをかぶり、返却コーナーの食器をバックヤードの流しに持って来て水につけ、次にゴミ袋を片手に、ゴミ箱の片づけです。
ゴミ箱をすっきりさせてから、シンクにあふれんばかりになっている食器の洗浄です。
返却コーナーから回収しては洗浄し…乾布でのふき取りが間に合いません。

「人手が欲しい!」
ふと、客席の隅で、待っているYTさんの姿が脳裡に浮かびました。
「はい、これ」
とエプロンを渡し、手洗い消毒をしてもらい、キャップをかぶってもらい、夫婦で2連のシンクに並んで、食器回収、洗浄、乾布のふき取り、ドリンクコーナーの所定の位置に戻す作業をもくもくと続けました。
YTさんはモスの仕事はまったくしたことがありませんでしたが、さすがに台所仕事のプロ。
手際の良い仕事ぶりでした。

なかなかピークタイムが収まらず、かれこれ2時間ほど夫婦で片付け作業に没頭していました。
落ち着いてから店長は申し訳なさそうでしたが、私は、まったくそうは思わず、逆に、現場でお役に立てた喜びを感じていました。
店長は涙ながらに感謝を伝えてくれました。

店が自分のメインの現場で無かったとしても役に立とうと行動することは、単なる作業の手助けを超えて、元気を引き出す上で大切なことと考えます。
そして、現場(店)での協働は、スタッフとの距離感を縮め、どんな立派な理屈を重ねるより、現場の人の心を動かす本当の「マネジメント」だと思います。
また、それぞれの立場を超えた、当たり前の「行動」が良いチーム創りには欠かせない要素であると思います。

「モスのお店はお客様のためにある。感謝される仕事をしよう」を普段から信条とし、社員にも伝えていた私自身が、休暇中とはいえ、“その瞬間“に目をつぶれない、むしろ、「今、自分に出来ることは何?」と考え、行動出来たことは私のプライドを示す出来事の一つです。

「奥さんを放置するどころか労働までさせるなんて!」
という批判があれば受け止めざるを得ません。
昔の話であり、時効としてお許しいただきたいところではありますが、私のプライドに寄り添ってくれて、
「お店と、あなたのお役に立てて良かった」
と楽しそうに話してくれたYTさんの姿を思うと、今でも「ありがとう」という感謝の想いが湧きます。
YTさんのホスピタリティに、あの時の私の心も動かされていました。

その後の、夫婦でのランチのハンバーガーはいつもより格段に美味しく感じました。

このエピソードには後日談があります。
あの日から約20年経過した昨年の暮れ、久しぶりに元K店長(現在は人事担当)にお会いしました。
あの日の事を思い出して語ってくれました。

「あの頃の私は、お店の人員不足と運営の難しさの壁にぶつかって、肉体的にも精神的にもつらい時期でした。
そんな中、いつにも増して忙しい日に田村さんご夫妻が来店されました。
内心、よりによってこんな日にいらっしゃらなくても…そう思ったものでした。
恥ずかしさと申し訳無さで一杯の中、「店長、忙しそうだね? 手伝うよ!」と、笑顔で、バックヤードに入ってこられました。
もちろん「いえいえ結構です。自力で何とかします。」と伝えましたが、「いいから、いいから」と、何の躊躇も無く、奥様とともに作業されました。その姿に涙がこぼれました。
当時、田村さんは役員だったと思います。
その立場の方が、とても自然にお店のオペレーションを手伝い、ひと段落した後に「いやあ、忙しかったねーお疲れさま」と、この時も笑顔で私たちをねぎらってくれる姿に、“こんな方が経営陣にいてくれる会社に入社して良かった。
もう少し頑張ってみよう! “と、当時の自分の考え方が大きく変わった事を今でも忘れられません。
今も、モスフードサービスで頑張っていられるのも、当時の田村さんの姿と言葉が心に焼き付いているからで、これからもこの思い出を大切な宝物として、頑張っていきます。」

そう語ってくれました。
私も目頭が熱くなりました。

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田村さんは、お話の中にも、
「奥さんを放置するどころか労働までさせるなんて!」という批判があれば受け止めざるを得ません。
 と書かれています。
 かなり昔の話であり、「働きすぎ」が問題になる昨今では、信じがたいことかもしれません。
 
しかし、田村さんは、創業期からモスバーガーの成長の一役を担い、あの「ライスバーガー」の生みの親でもあります。
世界一のお店にしたいという熱意が、自然に身体を動かしていたに違いありません。

ご存じのとおり、モスバーガーへ行くと、ファストフード店にもかかわらず、その接客がなんとかく「家族的」な雰囲気が漂って来て、ほっこりします。
きっと、田村さんのような先達が、モスバーガーを育ててきたことで、
「ああ、やっぱりモスは居心地がいいな」
というお店になったのだと信じます。

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