メルマガ【志賀内泰弘の恩送り通信】第3回「こんなスゴイ友達を紹介します!~元モスフードサービス専務・CSの達人、田村茂さんから教わった『お役立ち』思考」

メルマガ【志賀内泰弘の恩送り通信】
第3回「こんなスゴイ友達を紹介します!
~元モスフードサービス専務・CSの達人、田村茂さんから教わった『お役立ち』思考」

 ☆今の私があるのは、友人・知人・両親・親戚・先輩・同僚・心の師など大勢の人たちの「おかげ」です。いただいたたくさんの「御恩」を次の人へと
「送る」ために、新作や約3.000本のアーカイブスから厳選してお届けします。
名付けて「志賀内泰弘の恩送り通信」です。

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第2回で紹介させていただいた、元・(株)モスフードサービス専務取締役で、現在office igatta代表としてコンサルタントとして活躍をしておられる田村茂さんの、新刊が発売になりました。

「変化対応力を高める
    『お役立ち』思考のすすめ」(同友館)
です。

その中から、心に響いたエピソードを紹介させていただきます。
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「お客さまに困ったことがある時は、手を差し伸べるのが当然」
~羽田空港での出来事~

1月の寒い朝、私は羽田空港から新千歳空港へ向かうために、保安検査場の前におりました。
出発まで余裕があったので、通路に簡易設置されたテーブルで軽く朝食を摂っていました。
少し離れたところに、ベビーカーに1歳半くらいのお子さまを乗せ、そのハンドルを右手に持ち、左手には、コーヒーが入った紙カップをお持ちの若いパパがおりました。
時々、熱さに気を付けながら、コーヒーを口に運んでいました。
きっとママはお化粧室にでも行ったのでしょう。

お子さまはややぐずり気味でした。
何かの瞬間、そのパパは、左手に持っていたコーヒーカップを落としてしまいました。
幸いにもお子さまもご自身も火傷などは無さそうでした。
床にこぼれたコーヒーが広がりました。
何か出来ないものか・・・私は「大丈夫ですか?」と気遣いつつ、ポケットからハンカチを出したものの、とてもそれでは間に合いません。
若いパパもベビーカーを手放して、床を拭く分けわけにはいかず、困り顔でした。
私が、空港のスタッフにヘルプをお願いしようとしていた矢先、沢山のペーパータオルとビニル袋を携えた若い女性がさっと現われ、手際良く、しかも、笑顔で、拭き掃除を始めていきます。
そのパパは、しきりに彼女に「すみません、すみません」とお詫びしていますが、ベビーカーを放せません。

その女性は、「ご心配なさらず、お子さまを見ていてください」、そう「笑顔」で応じます。
ほんの数分で、保安検査場前のフロアが綺麗になりました。
往来が激しい中、すばらしい手際の良さで、汚れたペーパータオルをビニル袋にさっと入れ、「職場」に戻っていきました。

「職場」は保安検査場の向かいにある、お土産菓子店の「ザ・メープルマニア(運営会社:株式会社シュクレイ)」でした。
行列の出来る人気店です。
「すごい!」 感動した私はお店のカウンター越しに、その女性(ネームにFさんとありました)に、
「素晴らしい行動をみさせてもらいました。なかなか出来ることではありません。本当に感心しました。先ほどのコーヒーはお宅のものだったのですか?」・・・そう訊いてしまいました。
「いえ、私どもは、お土産店でして、ドリンク類の扱いはありません。」 
Fさんの言葉に「え?」と私。
その表情を見て、すかさずFさんからものすごい応えが返ってきます。
「たとえ原因が私どもの扱い商品で無いにしても、この空港をご利用されるお客さまはすべて私どもにとって大事なお客さまだと思っています。
そのお客さまに困ったことがある時は、手を差し伸べるのが当然です。」参りました。すっかり心揺さぶられました。

日頃「ホスピタリティ」の重要性を語っている自分が、Fさんの言葉の大きさに、恥ずかしくなりました。
また、こういう気づきや心配りを実践しているスタッフさんが居ることに、心から嬉しくなりました。
まさに 「“その瞬間”にためらいなく実践できる、心温い良い行い」、私流「定義」そのものでした。
こういうスタッフの居る会社はどんな会社なのだろう・・・。
きっと、良いと思ったら失敗を恐れずに直ぐに行動するという「風土」があるのだろうと想像しました。
理念がしっかり現場にも浸透し、「お客さまへのお役立ち精神」にあふれた心豊かな人たちが集まっている会社であると思います。

その心の豊かさがあるからこそ、気配りし、“その瞬間”を見逃さず、お客さまのために自分が出来ることを迷わず一生懸命にやり遂げるという姿勢が、風土としてこの会社に宿されているものと思います。
目の当たりにした“その瞬間”、お客さまにとって良いと思ったら、ためらいなく実践することを「当たり前」の事として、日頃から組織の中で推奨されているものと思います。
その背景には、そうしたマインドを醸成する「マネジメント」の存在があることは想像に難くありません。

その「マネジメント」は「“その瞬間”の行動」が仮に上手くいかなくても(失敗したとしても)、その積極的なお役立ちの姿勢を評価し、組織全体での称賛がなされるようなものだと思います。
私はすっかりこの店のファンになりました。
機会あるごとにこのお店でお土産を買い、相手にお渡しする時に、このエピソードを添えるようにしています。
エピソードも価値になる時代です。

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いかがでしたでしょうか。
誰でもできるけれど、
ほとんどの人がやらない。
そこに、ホスピタリティの神髄が見えます。

Fさん!すごいです。

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田村さんと出逢って以来、全国あちこちのモスバーガーの店舗で生まれた「おもてなし」のエピソードをたくさん教えていただきました。
そのモスバーガーにまつわる「おもてなし」の「ちょっといい話」は、
志賀内泰弘公式サイト「いい話・いい仲間のプラットフォーム」の、
「いい人・いい話のフェス」のコーナーのこちらからお読みいただけます。↓

田村茂さん | 志賀内泰弘公式サイト 心がホッとする『いい話・いい仲間のプラットフォーム』

田村茂さん について 志賀内泰弘公式サイト 心がホッとする『いい話・いい仲間のプラットフォーム』 志賀内泰弘がおよそ30年間、取材、体験を元に書き続けて来た「ちょっ…

と、こちらでもご覧になれます。↓
https://shiganaiyasuhiro.com/company-category/mos/

 

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