ケンタッキー店長・副店長会議④・・・いい話の報告会

 (株)リウエン商事さんは、ケンタッキーフライドチキンやドトールコーヒーの加盟店を十数店舗も沖縄県で展開しています。それぞれのお店の店長・副店長さんが集まる月に一度の会議では、全員から「いい話」を報告してもらうコーナーがあります。平成22年4月にスタート。最初のうちは、ほとんど誰も発表しませんでした。でも、毎月、小紙「プチ紳士からの手紙」を購読していただいていることもあってか、日頃の生活の中で「いい話」を探すようになったといいます。今回は、その「ケンタッキーのスタッフのちょっといい話」の第四弾です。

(その1) 「おねえさん、だいすき」首里末吉店 Eさん

 自宅の近くのカラオケ店に素晴らしい女性がいます。

 妻と5歳の娘とよく利用するのですが、その店員さんは娘の名前を覚えていてくれて、親しげに話しかけてくれます。娘も、彼女のことがお気に入りのようで、そのカラオケ店に行く前には折り紙を作って、

 「お姉さんにあげる」

と言い、わくわくしています。

 ある日のこと、娘の誕生日にお祝いのハガキが届きました。カラオケの予約をすると、ケーキをサービスしてくれるとのことで早速、予約の電話を入れました。

 さて、当日。娘の好きな店員さんが、いつものように笑顔で迎えてくれました。部屋に入ると、いつもと違い赤いテーブルクロスの上に、ワイングラスがセッティングされ、まるでホテルに来たかのようでした。しばらくすると、彼女がケーキを運んできてくれ、ローソクに火を灯し、一緒にバースディ・ソングを歌ってくれました。それだけでも充分なのに、個人的に、折り紙と文房具セットまでプレゼントしてくれたのです。

 娘は、後日、店員さんにお礼の手紙を書きました。

 「おねえさんだいすき、いつもありがとう」

と、似顔絵も添えて。私自身、ケーキのサービスよりも、心のこもったおもてなしが、わが娘の心の成長になったことが嬉しくて、感謝の気持ちでいっぱいです。

志賀内泰弘

同じ、接客業の仕事をする者同士として、この「おもてなし」が、「できるようでなかなかできない」ことが、よくわかっていることも、Eさんの心に響いた理由の一つなのでしょうね。

(その2) 「お婆ちゃんの家まで届けますよ」一日橋店 Oさん

 スーパーで買い物をしていた時の話です。

 背中越しに、店員さんとお婆ちゃんの会話が聞こえました。

 どうやら、お婆ちゃんが買おうとしているトイレットペーパーが、

 「明日には100円も安くなるよ」

と店員さんが勧めているらしいのです。

 でも、お婆ちゃんは、

 「明日は来れないからねぇ~。今日、買っていくよ~」

と言い、商品を手にしようとしました。その時です。店員さんが、

 「それだったら、明日、僕が買ってお婆ちゃんの家まで届けますよ」

と言うのではありませんか。そんなサービス見たことない!

 気になって後から、その店員さんに尋ねると、知り合いのお婆ちゃんとのこと。でも、「なんて優しい人なんだろう」と感動してしまいました。

 結局、サービスとかおもてなしというのは、「おせっかい」のことなんですよね。頼まれたことだけやるのではなく、何をしたら喜んでもらえるのかを考えて行動すること。押し付けにならなければ、「おせっかい」大歓迎!
                     (志賀内)

(その3) 「突然の大雨で・・・」パレット久茂地店 Gさん

 朝、起きたときには晴れていたので、布団を干して仕事に出掛けました。ところが、夕方、突然、大雨になってしまいました。布団のことを心配して家に帰りました。

 帰宅すると、なんと玄関の前にシートが敷かれ、その上にきちんと畳まれた布団が置いてあるではありませんか。さらに、布団の周囲には雨がかからないようにと、傘が広げて差されていました。

 布団の上には、一通の手紙が・・・。

 隣の家の人が、気が付いて取り込んでくれたのです。心が感謝しました。

志賀内泰弘

自分だったら、どうするだろうと思いました。まず、人の家の布団や洗濯物に気付けるかどうか。簡単なことのようでいて、なかなかできません。でも、これがご近所付き合いの良さですね。もちつもたれつ。