第六章 最期の日へ坂道を転げ落ちて行く

第六章 最期の日へ坂道を転げ落ちて行く
第26回 脳梗塞がきっかけで

いくつものピンチがあり、辛い苦しいとはいうものの、比較的平穏な毎日が続いていた。だがそれは突然に壊れた。明け方、頭が痛いので指圧をして欲しい言い起こされた。良くなるどころか悪化。一時間ほどして起き上がろうとすると、ペタン […]

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第六章 最期の日へ坂道を転げ落ちて行く
第27回 盗聴器が仕掛けられている

脳梗塞になったが、奇跡的に身体的な後遺症がなかった。ところが、別の大きなものがカミさんを侵し始めた。 いつものよう中国鍼の治療の帰りにスーパーマーケットへ立ち寄った時のことだ。買い物カゴを手にしてカミさんが立ち尽くした。 […]

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第六章 最期の日へ坂道を転げ落ちて行く
第28回 壁の向こうに壁、崖の下に崖

それから一年半、まさしく坂道を転げ落ちるかのように悪化していった。ある日の明け方、「あ~」という叫び声。飛び起きると赤く腫れていたシコリが出血し、布団やシャツが血だらけになっていた。「大丈夫、大丈夫、すぐに取り換えるから […]

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第29回 カウントダウンに耐えられない

平成29年2月27日、今後は無治療となることが決まった。いよいよ最期の日に向かってカウントダウンが始まる。だが、とりあえず自宅での看病・介護の生活は変わらない。少しでも食べられるものを工夫し、傷の手当をし、マッサージをす […]

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第六章 最期の日へ坂道を転げ落ちて行く
第30回 二人の穏やかで幸せなひととき

平成29年4月10日、愛知国際病院のホスピスに入った。ホスピスでは治療は行わない。痛みや苦しみを最大限取り除く緩和ケアのみ。ただ、呼吸が苦しくなった時の措置を尋ねられる。カミさんは「一切、延命措置はしないで欲しい」言う。 […]

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