「いい話のノート」より・・・パート17

 以前、本紙「心にビタミンいい話」で特集しました(株)ユタカファーマシーさんは、大阪・京都・滋賀・愛知などに220店舗のドラッグストアを展開しています。遠くのお宅まで配達したり、お子さんの手を引いて一緒に買い物をしてあげたり、車までお米や水など重い物を運んで差し上げるのが当たり前のハートフルなお店です。そんなドラッグユタカさんの社員やアルバイトさんたちが休憩時間に綴った「ちょっといい話ノート」から紹介させていただきます。今回は、その第17弾です。

(その1)西院安塚店(京都府) Aさん

 京都へ観光に来られたと思われる方が、当店の駐輪場で雨宿りされていました。ひどい降りです。うちの従業員が「中で止むまでお待ちください」と声を掛けましたが、「買い物しないので、ここで大丈夫です」とおっしゃいました。それでも「気になさらないで、中でゆっくりお待ちください」と言うと、入って来られました。タオルを貸して差し上げ、濡れた身体を拭いていただきました。
雨が止んでまた出掛けられる際「ありがとうございます」と言われ、とてもうれしく思いました。

志賀内泰弘

このお客様は、商品を買うことはありませんでした。でも、商いとは、そういうことではありません。「こういう」思いやりのあるスタッフがいるお店は、間違いなく地域の人たちから愛されているはずです。

(その2)宇治木幡店(京都府) Oさん

 その日は、大変混雑してレジに長い列ができていました。マイクで、従業員の応援を頼んだのですが、それでも対応が遅くなり、ずいぶんお客様をお待たせする状態になっていました。

 その時です。私が担当していたレジに並んでいる年輩の女性のお客様が、「その子のこと、先に聞いてあげて」と言われました。その視線の先に、一人の小学生の男の子が立っていました。レジに並んでいるわけではなく、レジの近くで何やら困ったような顔をして立っているのです。レジに並んでいる別のお客様も、言いました。
「自分も急いでないから、先にしてあげて」
と。私は、レジの作業の手をいったん休めて、男の子に声を掛けました。すると、事情がわかりました。お母さんに買い物のお使いを頼まれたのだけど、その商品の場所がわからなくて困っていたそうです。男の子に「ごねんなさいね」とお詫びをして、商品棚まで案内して、先に会計を済ませました。

 最初に気づいて下さったお客様は、男の子に「よかったね、お使いえらいね」と褒めておられました。本来、当店の者が気遣いしなくてはならないところを、お客様の暖かな気持ちのおかげで、男の子に対応することができました。

志賀内泰弘

レジに並ぶ時、「少しでも早く」と思うものです。それを、サッと譲れること。いや、それよりも何よりも、困っている人に気づいてあげられるのが素晴らしいですね。

(その3) 向日上植野店(京都府) Kさん

 足に重い障がいのあるお客様が来店された時のことです。
「○○はどこにありますか?」と尋ねられました。私は、「こちらでお待ちください。持って参ります」と答えました。すると、「ありがとう。でも、私はまだ歩けますから、ご案内ください」とおっしゃいました。
私は、ハッとしました。そして恥ずかしくなりました。手伝うことが最高のおもてなしだと勘違いしていたことに気づいたからです。

 売り場まで案内する途中で、「気を遣ってもらって本当にありがとう。だけど、自分でできるうちは、自分でやりたいです」と、にっこり微笑まれました。お客様の気持ちにしっかりと対応することの大切さを認識した出来事でした。今後は、「何かお手伝いさせていただけることはございますか?」と、まず声掛けしたいと思います。

志賀内泰弘

実は、私にも似たような経験があります。白杖を手にした人に「お手伝いしましょうか?」と声を掛けたら、「ここは初めて通る道で、練習したいから一人で歩きます」と辞退されたことがあるのです。でも、声を掛けないと、ヘルプを必要とされているかどうかはわかりません。はやり、場数を踏んでその経験から「察する」しかないのだと思います。

(その4)三条高倉店 Tさん

 私には、中学生の頃から大切にしていることがあります。それは、どんな時でも「笑顔」を忘れないことです。当時、担任の先生から、こんな言葉をかけてもらいました。
「あなたはいつも笑っているね。あなたの笑顔で心の和む人、助けられる人などいろいろあると思います。あなたが笑うことで、周りの人にいい影響を与えてみんなが幸せになっているよ」

 それまで私は、それほど「笑顔」を意識したことはありませんでした。でも、よくよく考えてみると、母はいつも笑っています。その母に影響を受けて育ったのでしょう。「笑顔」にはとてもパワーがあります。初対面の時、怖い顔をしているよりも笑っていた方が、相手も自分も緊張がほぐれて印象がよくなると思います。これからもユタカの社員として笑顔の接客を心掛けたいと思います。

志賀内泰弘

志賀内は、恥ずかしながら「笑顔」がへたです。もちろん、それは言い訳です。笑顔になろう、笑顔でいよう、という努力が足りないのです。ときどき、「これではいかん」と鏡を見て、「笑顔」の練習をします。でも、すぐに忘れてしまいます。「いまさら」かもしれませんが、「笑顔」であろうと努めます。