「こころ便り」から⑩「自分から実行してみよう」
木南一志
予想に反して大変厳しい、雪の多い冬でした。待ちに待った立春が近づき、一日も早く春を実感できるようにと祈りますが、まだまだ寒さが続きますので体には十分気をつけてください。宮崎、鹿児島には鳥インフルエンザが襲い、韓国ではまた口蹄疫が拡がっているようです。人間への新型インフルエンザも流行の兆しです。お互いマスクやうがい手洗いなどを実行して広げないように氣をつけましょう。
日本人の特性として、身なりが清潔、きちんと整理をすることや時間を守ることなどが上げられます。電車の時間などは神経質なくらいに正確であることが当然のようになっています。(JR尼崎線の事故以来、最近は遅れもずいぶん増えましたが・・・)
この特性が、より高度な技術を生み出し、サービスを徹底させて世界に類のないものへと昇華させています。そして、それは決して特別な珍しいことではなく、一般の人が当たり前のように実行していることでもあるのです。約束の時間を守ることや、名前を呼ばれたら返事をするなど、誰でもできる当たり前のことです。
また、一方でニュースには殺人事件や聞きたくもないような事故、事件が数多く発生しています。こんなことが日常茶飯事のように起きてくるというのは、我々の持てる日本人の素晴らしい能力を正しく発揮できていない証拠ではないでしょうか。仕事を通じて人間を磨き、立派な人間になることを大人が実践すれば、自ずと子供も育ちます。大人がだらしなくなり、自分のことばかりを考えて行動しているから、若い世代も自分がまず優先となっていきます。電車で席を譲らない若者も多いですが、平然と割り込み、ゴミのポイ捨てをするお年寄りもいます。お互いがほんの少し譲り合うことでうまく回り始めるのですが、先ず自分が・・・と考えている人には聞こえもしません。
運送という仕事を受け持っている私にとって、交通事故のない社会という大きな目標があります。事故を起こそうとして走っている人はいません。しかし、自分のことを優先するあまりにイライラして周りに当り散らすような危険な運転をするのです。それに振り回されるように、あちこちで歯車が狂い始めて世の中が乱れています。このことに氣づかれた方にお願いがあります。悪循環を止められる人になってください。自然渋滞を起こさないためには40m以上の車間距離をとるようにすると渋滞を解消することができるようです。車間距離をとることで、「ゆとり」が生まれます。譲ることもできるのです。悪いことを引き起こす人を責めてばかりでは、解決しません。まず能力のある自分から実行してみようではありませんか。
この国を変えることができるのは、政治家ではありません。あなたがこの社会を良くしていく一歩を生み出すのです。