メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」第20回(その6)志賀内人脈塾「一つの出逢いが人生を変える」~人のご縁、人の信用はお金で買えるか2

メルマガ「志賀内泰弘の恩送り通信」第20回
(その6)志賀内人脈塾「一つの出逢いが人生を変える」
~人のご縁、人の信用はお金で買えるか

 ☆今の私があるのは、友人・知人・両親・親戚・先輩・同僚・心の師など大勢の人たちの「おかげ」です。いただいたたくさんの「御恩」を次の人へと
「送る」ために、新作や約3.000本のアーカイブスから厳選してお届けします。
名付けて「志賀内泰弘の恩送り通信」です。

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 「信用」はお金で買えるだろうか
~「信用」を試される時が訪れた~
             志賀内泰弘

 前回、心の師のOさんの「信用をお金で買った」というエピソードを紹介しました。
それは、私の心の奥深くに刻まれることになりました。
「信用」こそが、人付き合いでもっとも大切なことである。
そして、それは、「お金」では買えないもの。
だからこそ、例えどんなに高くても「お金」を支払う価値があるものであると学んだのです。
 以来、まずは、人を紹介するのに人一倍気を遣うようになりました。
例えば、
 「志賀内さんの友達で、観光業に関わる人を紹介して欲しい」
と頼まれたとします。
原則は、紹介する場所を私がセッティングし、私が立ち会う。
できれば、事前にお互いのプロフィールを交換しておく。
ビジネスの提案であれば、これまた事前に先方に送っておく。
相手の会社を尋ねる場合は、もちろん手土産を持参。
もし、ホテルのレストランを会談の場にする際には、私が費用を全額負担する。

 もし、二人の友人を引き合わせて、大きなビジネスに繋がったり、お互いの人生が好転するとしたら、それが私の一番の喜び。
万一、どちらからか謝礼の申し出があっても、絶対に受け取らない・・・などなど。
 私の友人・知人を紹介するということは、私の「信用」が背景にあってことです。
リンゴやミカンの木の接ぎ木のように、私を媒介にして、三人が一本の木になるのですから、よほど慎重になるべきと考えます。

 ところが・・・です。
 突然、私は神様に試される日がやってきました。
 ある時、知人Aさん(友人とまでは呼べない)から、怒って電話が入りました。
 「志賀内さんに紹介してもらったKさんを、私の大切なお客様に紹介したら、トラブルを起こして裁判沙汰になってる。どうしてくれるんだ!」
 私は、知人Aさんが何を言っているのかわかりませんでした。
Kさんというのは、たしかに知り合いです。
私が所属する異業種交流会のメンバーで、経営コンサルタントをしています。
 詳しく話を聞くと、事情が少しずつ見えてきました。
以前、Kさんから頼まれて、東京の異業種交流会に一緒に参加したことがありました。
その会は、会員の紹介者がなければ参加できないクローズの会でした。
そこで、同伴者ということでKさんも参加できるように計らったのです。
 講演会の後で、立食パーティが始まると、最初はKさんと一緒に歓談し、知り合いがやってくるたび「同伴のKさんです」と言い、紹介していました。
時間が経つにつれ、トイレに行ったのを機に別々に行動するようになり、帰りの新幹線の時間が違ったことから、別々に会場を後にしました。

知人Aさんいわく、
「取引先の社長から『新設するスーパーマーケットのマーケティングを任せるコンサルタントを紹介して欲しい』と頼まれて、志賀内さんの友達のKさんを紹介したんだよ。
ところが、話がうまく進まず、途中で契約を取りやめようとしたら、Kさんがあまりにも法外な違約金を請求してきたんだ。
それを突っぱねたら裁判を起こして来てね。紹介した僕の顔は丸潰れだよ」

 私は、「ちょっと待ってください」と言いました。
 私は、ただ、同伴者として会に連れて行っただけです。
「この人は信用できるから、ぜひ仕事のパートナーになってあげください」と言って紹介したわけではありません。
 私に何の連絡・報告もなく、またKさんの信用照会をすることなく、大切なお客様に紹介するなんて、と知人Aさんの感覚を疑いました。
しかし・・・その時、頭に浮かんだのが、前回のメルマガで紹介した心の師のOさんのことでした。
 「あっ!私は今、試されている」
と思いました。経緯からして、私に責任はないと思いました。
しかし、知人Aさんは私を「信用」してくれていたから、黙ってKさんをお客様に紹介したのです。

 「わかった、じゃあ、こうしよう。その違約金を半分ずつ、君と私とで負担しようよ」
 喜んでくれると思いきや、知人Aさんは、言葉を詰まらせました。
そして、「なんで、僕がお金を支払わなくちゃならないんだ」と言いました。
 それを聞いて、ハッとしました。私がKさんを会に同伴したことが元です。
発端の私に全部責任がある。
それなのに半分とは・・・なんて中途半端なみみっちい男なんだろう。
そこで、心の師であるOさんの教えに従い、全額私が立て替え、裁判を回避させました。
 もし、私がお金を払わなかったら、知人Aさんは私の悪口を言いふらす可能性もあります。
それが仮に見当違いのことであっても、それを耳にした第三者は、誤解する可能性があります。
すると、私の知らないところで、私の「信用」が失われることになります。
「信用」を「お金」で買ったわけではなく、「信用が失われる」のを「お金」で食い止めたわけです。

 以来、人を紹介する時には、より慎重を期するようにしています。
また、「紹介した」と誤解を受けないように、日頃の行動に細心の注意を払うよう一層心掛けるようにしています。
さらに、人を紹介する時には、もしトラブルが生じた場合には、とことんフォローするよう心掛けています。
なぜなら、「信用」は「お金」で買えないものだから。

 ☆☆☆志賀内泰弘公式サイト☆☆☆☆☆☆☆☆☆
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〇志賀内泰弘がおよそ30年間、取材、体験を元に書き続けて来た
「ちょっといい話」のアーカイブスです。
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それは、ギブアンドギブ! 「利他の心」です。
忙しい毎日をお送りの皆さんに、日々の生活からちょっぴり途中下車して、志賀内とその仲間(賢人・奇人・変人・達人) たちの「ハートフルな感動物語」をお楽しみいただき、心の癒しにお役に立てたら幸いです。

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